ゲームに夢中になる仕組み 〜フロー体験について〜




こんばんは。プロクラスの吉田です。

ヨシダミツヒロ(@milan40920)

 
僕は23歳の時から今までゲームの開発に関わって来ました。今も東京で幾つかの大きなゲーム開発に関わっているのですが、「おもしろいゲーム」を作るのはただ事ではありません。ましてやヒットさせるのは「様々な要素をバランスよく共存」させなければならず、とても難しいのですが、「人が面白いと思うメカニズム」について色々な方が研究されてきています。 今回はその一つ「フロー理論」というものをご紹介したいと思います。 videogame_boy

■フロー理論

フロー理論は、ミハイ・チクセントミハイというアメリカの心理学者が提唱した理論です。このフロー理論は「継続的に面白い」と思う「体験」をいいます。 人が没入感を得るものなので、ゲームに限らず、映画やスポーツ、勉強、料理など様々なシーンで得られると考えられています。 ではどうやってこの「フロー」を体験することができるのかというと条件が2つあるといいます。

1)難易度 2)スキルの高さ

この2つのバランスがうまく取れている時に、人はフローが得られると考えられました。 図で示すとこんなイメージです。(図1)

 
高い
難易度
低い
フロー理論図
低い← スキルの高さ →高い

図1.フロー理論 この図から分かるのは、

難易度が高いけど、スキルが低い場合 → 《不安(自分には難しい)》 ・難易度が低いけど、スキルが高い場合 → 《退屈(簡単で面白くない)》

と感じるといいます。

要するに、真ん中の斜め右上の水色の範囲に自分のスキルとトライしている難しさが丁度いいようにバランスよく成長し、かつ挑戦できているのが気持ちいいと感じるというわけです。

そっかーなるほど、そう言われればなんとなく分かりますよね。。

RPG(ロールプレイングゲーム)でいうと、Level1でスライムになんとか勝てるバランス、Levelが上がるほど、遠くの街や洞窟に行けて、強い武器が手に入り、更に強いモンスターがいるフィールドへ向かい、魔王を倒しに行けるという仕組みがそうです。

これは、実際のスポーツや楽器の演奏などを思い浮かべると確かに当てはまりますね!

ただスポーツや楽器の演奏の場合、本当に上手くなっていかない(スキルが高くならないと)と面白くならないどころか辛いですもんね。。。

闇雲にスキルを上げたり、難易度に挑戦するというよりも、

 1)目標設定をすること は絶対に必要です。そして、

 2)自分の行為に対して、すぐに反応があるということ も重要ですよね。

例えばギターを弾いている時に、「この曲を弾けるようになりたい」と思うことが「1)」であり、弾いてみて、いいコード音がなったり、そのフレーズが綺麗に弾けたら嬉しくてまた挑戦したくなるのが「2)」というわけなんですね。

この理論を知らずに、様々な人がスポーツしたり、楽器を弾いたり、車のドライビングなどをしたりしています。

そして僕らゲームの製作者もフロー理論を知らずして、ゲームのバランスを調整して面白いゲーム作っていると思うと、もっと面白いと感じるゲームを作るヒントが隠されているし、改めてそのようにバランスを取っていくゲームを作ってみたいと思います。

僕たちプロクラスでは、実際のゲームが作られているように、本格的なゲーム作りを教えながらプログラミングの授業を子供達に教えているのですが、子供達は必ずいう言葉があります。

「難しいけど面白い!」「分かった!」「そうなっているんだ!」 と、 子供達のスキルが上がって成長したら、更に新しい考え方や作り方を学ぶことにより、また難易度が上がり、スキルが上がる・・・ プロクラスではこのようにバランスを考えて毎回フロー状態なってくれるように上手く誘導しながら学習できる環境を提供しているのも特徴と言えますね。

フロー体験を得られる塾の内容に興味ある方はこちらを覗いてみてください。

ヨシダミツヒロ(@milan40920)