プロクラスの森です。
「デザイン未経験 → WEBデザイン制作会社に就職」というパターンの人は結構いると思います。
私も未経験からWEBデザイナーになったのですが、デザインの「コツ」のようなものがなかなか飲み込めず、長い間見よう見まねで仕事してました。「デザインの大原則」「レイアウト入門」みたいな本を買って読んだりもしたけど、もっと根本的な部分を理解するのに時間がかかったのです。 デザイナーにとっては当たり前すぎるのか、本とかに書かれてないくらいに根本的なところで、私が躓いた点を書きます。
*(デザイン=とりあえず紙やWEB等の、平面デザインについての話です)
目次
1. オリジナリティ-を入れようとして失敗した
ハッキリと「デザインにオリジナリティは不要」と言われた事はないです。けれどよく先輩から、もっと普通に…と言われる事はよくありました。
大学が芸術学部出身だった私は、そもそもオリジナリティを求められていないという発想がなかったのです。なのでここに気づくまで3~4年位、ひたすら道を逆走してました。
「この素材をどう料理するか」とか言うとプロのデザイナーっぽいけど、デザインの役割はどっちかというと「皿」でした。「オリジナリティ無しでどうやって目立つんだよ!」と思ったけど、役割はあくまで「皿」の方です。
2. ボタンを虹色にしようとした
Photoshopのグラデーションの初期パレットによくあるアレ。…アレを使う事は流石になかったですが、虹色の光彩をつけた事が実際にあります。それもデザイナー3年目くらいに…(そのデザインは当時の先輩が無事没にしました)
「何故、ボタンを虹色にしてはいけないのか」理由はいろいろあると思うのですが、結局は「そういうデザインが世の中にあんまり流行ってない」というのが一番強い理由なのかなと思います。
世の中で悪目立ちするものは「皿」としてはダメ。と言う感じでしょうか。
3. フォントはどれも同じに見えていた
Helveticaという有名なフォントがあるのですが、デザイナーの人はやたらとこのHelveticaを崇拝している、というイメージがありました。 でもある日先輩に「Helveticaは、かっこいい、洗練されている、綺麗だよね」とか言われたとしても、いきなり共感するのは多分無理です。
例えば私は車にあまり興味がないので車の種類が全然見分けられません。 タクシーと普通の車は形が違うな、タクシーは車体が角ばってて、ミラーがにょきっとしているな、とか程度。
デザイン初心者のフォント認識力も最初はそんな位ではないかと思います。 フォントの違いを見慣れるまでの間は、フォント選びを無駄な作業に感じるかもしれません。そんな時はとりあえず「有名企業が使っているのと同じ既製品を自分も使おう。そして有名企業になったかのような気分を味わおう」と思っておくのがいいと思います。
Helveticaとは逆の意味で有名な創英角ポップ体というフォントがあります。 Helveticaの横に創英角ポップ体を並べて「こっちよりはカッコいいでしょう?」くらいのところからでいいんじゃないかと思います。最初は。
4. 余白にこだわる意味がわからなかった
フォントはまだ実際にオブジェクトがあるけれど、余白は「何もないスペース」です。「なぜ何もない部分のサイズを調整しなくっちゃあいけないんだ」と最初は1ミリもやる気が起きないのではないでしょうか。
本当は重要度でいえば、今回挙げた4点の中で一番高いのですが、そう言われてもなかなか信じられません。
余白は「配置した要素の潜在的な大きさ」のような感じです。レイアウトしていく時は目立たせたいものは大きく、そうでないものは小さく配置していきますよね。 けれど「ガラン」としたところに「ポツン」と小さなものが置かれていたら、逆に目立つ時があります。
この辺のせめぎあいというか、デザイン作業で一番、地味に細かく調整できるところがこの余白の大きさなんじゃないかと思います。
さいごに
ここに挙げたことはどれも、適正のある人はあんまり悩まない事ではないかと思います。 なので上記の全てに当てはまる…という人(実際はあんまりいないんじゃないかと思いますが)は、デザイナーに向いてない!と思った方が早いかもしれません。
けれど逆にこの点さえクリアしてしまえば、後は普通の勉強で誰でもデザインは出来るようになる…と私は思います。というか私はそうでした。
プロクラスは、京都ジョブパーク学生就職センターが開催している「京都・新卒就職応援セミナー」にて、「プログラミング」「デザイン基本」「Word・Excel基本」を担当させて頂いております。
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