プロクラスの吉田です。
ヨシダミツヒロ(@milan40920)
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私は丁度今、ゲーム開発会社で社員の方々と仕事の質や意思を図るための評価基準となる目標設定(MBO)をしているのですが、MBOの設定内容を決める側も管理する側も論理的思考力が一般的な社会人で必要とされる場面をご紹介したいと思います。
【管理する側の論理的思考力】
ただ単に社員に目標を決めろといっても会社が望む目標を決めることはできません。
「会社は何を目標にしているのか」を噛み砕き、「どのように目標を決めれば良いか」を「理解してもらえるように説明できるか」が管理する側の論理的思考力が問われる部分です。
大枠の説明としては「会社が掲げる目標となる売上や利益、到達すべき品質レベルなどを理解し、それをどの様に実現するのかをそれぞれのレベル(部署やチーム、個人)の取り組みを書き出し、それが実現出来た場合、評価され、業績が伴えばボーナスの配分が得られる」というものです。
上記は、各目標設定が会社の利益になるイメージを図にしたものです。
下記は、個人の目標が最終的に会社の目標になるんだよ。というものをまとめたもの。
これらは、沢山の従業員が会社の目標に貢献できるように、その軸の上からブレないそれぞれのレベルで取り組める具体的な内容を設定することにより、会社の目標が実現するというロジックです。
会社の目標○(○は会社の目指すものを表しています)↑部門の目標○○○(○は部門の数を表しています)↑チームの目標○○○○○○○○(○はチームの数を表しています)↑個人の目標○○○○○○○○○○○○○○○○○○(○は1個人を表しています)
例えるなら、「宝島(実現したい姿)に向かう船(会社)の船員(社員)が、宝島にたどり着くために船上で出来ることを決め、取り組み行い、実現していくために日々頑張っていく」のと同じイメージです。
船の船員は思い思いにバラバラの事をしていても一向に宝島にはたどり着きませんよね。
そこで、船は効率的に宝島に向かうために、船員の力を効率的に利用しなくてはなりません。
そのためには船員の力が最大限に発揮できる方法を考え、適切な規律を設けたり、強みのある場所に配置し、予定を立てて、計画的に巡航していく必要があります。
船員のポジションとしては
・力のある船員 → 船を漕ぐ・目のいい船員 → 見張り台・海図が分かる船員 → 現在地の報告・交渉が得意な船員 → 港での食料の価格交渉・手先が器用な船員 → 船の修理・計画が得意な船員 → 船の航路を計画
適切な場所に配置し、規律を設け、ただ指示を与えるだけでは船員の力の発揮度合いはその人の意識や日々のやる気に左右され、バラバラのままです。
そこで目標設定の登場です。
ちなみに、目標設定のことをあまり知らない人は、以下へ簡単にまとめたものを載せておきます。
【決める側の論理的思考力】
目標設定により、自分が掲げた目標(目的)に向かい、実現することにより評価され報酬が得られる。
その仕組みを使って日々目的に対する行動を行うことにより、仕事に対するやる気を促進し、より安定的に力を最大限発揮するわけです。
【目標設定がない場合】 【目標設定がある場合】船を漕ぐ:ただ船を漕ぐ → 8時間で船を24キロ進める見張り台:ただ見張る → 8時間前方と後方の障害物と敵を見逃さず報告する
というように、一人一人がこのような形で目標設定することにより、宝島に向かうことができ、航行はより安定します。
目標は、その人が達成出来るか出来ないかのハードルレベルに設定できるかどうかなど、ここでは割愛させていただきますが、実際はもっと細かな設定が必要です。
この実現したい目標(目的)の設定は、論理的思考が必要です。
なぜなら、「『宝島に向かうために必要なこと』を分解できる力」が必要だからです。
ここでは「分解力=論理的思考」と言えると考えます。
船を漕ぐ船員の仕事である「宝島に向かうために漕ぐこと」に対して「より安定的に近づくためには」を考えて分解するには、自分のできることを論理的に解決方法を考える力が必要です。
この場合、どのように考えればいいのでしょうか。
達成するためには、例えば以下のような定量的なアプローチが考えられます。
ポイントとしては、できることから考える必要があるので、
************************************************・1分間に500メートル進むように漕ぐことはできるということは、・60分間(1時間)に3,000メートル(3キロ)漕ぐことができる間に一度休憩を15分4回(合計で1時間)取るとして、・8時間働くので、3キロ × 8時間 = 24キロ進めることができる************************************************
という計画が立てられます。
同様に、見張り台にいる船員は、
5分ごとに2キロ先前方180度、後方180度を確認し、異常があれば報告する
という最小単位の分解を行い、それを時間に直し目的に沿って作業を拡大していくことで実現するわけです。
見ていただいたように、この漕ぐや見張るということを目的に沿って「計画を立てる」ができれば、「分解ができる」と言えますし、「論理的思考力がある」と考えていいのではないかと思います。
この計画をさらに効率的に改善を図っていくことができる人が更に分析力や分解力のある人といえるのではないでしょうか。
この考え方はプログラミング脳であり、大きな実現したい目的に対して、効率的に実現できる最小単位に分解していくことが行える考え方です。
この力は社会に対してとても有効で、私の経験からも、あらゆる場面で役に立ちます。
昨今話題の論理的思考力は「現代の生きる力」なのです。
ヨシダミツヒロ(@milan40920)
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